六本松旧キャンパス地区 2018年の春景色
九州大学六本松キャンパスが2009年に閉じられてから9回目の春になります。跡地は裁判所の建物が上まで出来上がり(正式な完成はまだだと思います)、各所の工事が進められています。
跡地内の六本松公園でも木の花がいろいろ咲いています。前回記事ではロウバイとサザンカを載せましたが、この前はカンヒザクラが咲いていました。
2018年3月11日撮影
また、ツバキも咲き始めました。
2018年3月11日撮影
カンヒザクラは公園ができる際に新しく植えられた新樹です。ツバキは旧キャンパスの図書館東側に位置していた木が公園内に移植されたものです。
六本松公園には、少しめずらしい木もいます。下の写真に移っているのはハルニレの木です。
2018年3月4日撮影
ハルニレは九州の平地では自生しないと聞いています。以前、六本松キャンパスの北東側の一角に研究のために植えられていたと思われる木や草がたくさんいたのですが、そこにハルニレがいました。ちょうど東側の柵のところだったので、お近くの樹木に詳しい方がそのハルニレの木をご存知で、とてもお好きな木だったとうかがっています。
そのハルニレは六本松公園に移植されたのですが、移植後に残念ながら枯れてしまったらしいです。かわりに同じ位置に新しいハルニレの木が植樹されたもようで、写真のハルニレはその新しい木です。枝にたくさんの赤っぽいぷつぷつしたものが映っていますが、これがハルニレの花です。いまの時期だけ見られる、ハルニレの春の姿です。
また六本松公園には、キャンパスの樹木だけでなく、キャンパス内の草花が土ごと移植されています。その土の中にどうもスイセンが入っていたようで、毎年花を咲かせています。
2018年3月4日撮影
公園のこの一帯はカンサイタンポポが生えている地面が移設されています。キャンパス時代、キャンパスのいろいろな場所にスイセンが植えられていました。推測なのですが、たぶん大学のサークルか生協などが自主的に、あるいは大学のご近所の方が外から、植えたものがほとんどだったのではないかと思っています。
公園に移設された区画のなかにそうしたスイセンがいたのでしょう。
スイセンは現在も、公園だけでなく、跡地の各所にいます。下の写真は、いま裁判所が造られている跡地南側の一角です。このあたりは聞いている予定では緑道のようなものになるそうです。スイセンもうまいぐあいに残してもらえたら、ちょっとしあわせな場所になりそうです。
2018年2月18日撮影
跡地北側ではMJRのマンションと六本松421の道路側に新しい小さな緑地帯が造られています。ここには以前からの樹木はたぶんないのですが(両方の角にはクスノキやケヤキなどキャンパス時代の大樹が残されています)、ときどき、以前キャンパス内に生えていた草の子孫ではないかと思われる(私が思うだけですが)在来種の草が出ていたりします。
カンヒザクラやツバキが咲いていたその日、その緑地帯で、菜の花が咲いていました。
2018年3月11日撮影
六本松キャンパス跡地では以前、お近くの当時中学生だった方が、跡地を菜の花畑にしたいと自分でプロジェクトを立ち上げ、更地になった跡地にいろんな方々の手で菜の花のタネがたくさん播かれました。ひところ跡地のあちこちで、あざやかな菜の花が見られていました。
きっと、そのときの菜の花の子孫だと思います。これからも旧キャンパス地区のところどころで、咲いてくれることと思います。
ところで、私が自主的に続けている公開散歩「ふくおかの草花 ゆるゆる散歩」で毎年おおむね春と秋に六本松キャンパス跡地まわりを歩いて木や草花を見ているのですが、今年は桜の時期にあわせて、4月1日(日)に散歩をすることにしました。
六本松公園で旧キャンパスの中庭桜2世やカンサイタンポポを見て、それから跡地外周をぐるりとまわりながら跡地とまちなかの草花などを見ようと思っています。中庭桜2世も今年は去年より多くの花を咲かせそうです。ご関心をお持ちの方は下のブログで要項をごらんの上、お気軽にお問い合わせください。
道の端から 連絡帳 http://d.hatena.ne.jp/michinohata/
中庭桜2世の芽 2018年3月11日